次女とベッドに入って過ごしていると、夜の21時頃に病院から電話がかかってきました。
消灯時間に電話がかかってくるということは……
やっぱりぴみさんが1人で眠れないという事なのでお母さん病院に来ていただけますか?こんな感じの電話かなぁなんて思っていましたが、私の予想を何倍も上回るような出来事が起きていました。
私「はい」
看護婦さん「ぴみさんが幻覚幻聴のような症状が出ていて、消灯の時間なんですが怖がって寝てくれないんです。」
私「え??幻覚、幻聴ですか?なんですかそれは?」
看護婦さん「良く分からないのですが、もう少し様子を見てみます」
私「分かりました」
幻覚、幻聴って……一体何が起きてるの?と思いましたが、次女がまだ寝ていなかったので、今私が外出をすると次女が家で泣いてしまいます。
だからといって次女を病院に一緒に連れていくことはできません。
当時の記憶が曖昧ですが、確か12才以下は面会ができないので、次女は病室には入れないのです。
家には旦那がいたのですが、旦那と留守番ではやはり次女は泣いてしまいます。
なので次女が寝るまでは次女と一緒にいることにしました。
そして10時か11時位にやっと次女が寝付きました。
そして……そのまま私も一緒に寝てしまいました💧
そして夜中の1時頃と3時頃にも電話があり、まだ幻覚幻聴のような症状が続いているということだったので病院に行きました。
夜中の3時頃でしたが、真っ暗で車も全く通っていない、勿論歩いている人もいない夜道を自転車で病院に向かいました。
病院に着いてエレベーターで病室の階に上がっていると、途中の階で止まりました。
こんな時間にエレベーター使う人がいるの?
私みたいに面会に来てる人がいるのかな?
それとも看護婦さんが使ってるのかな?
夜中の3時に他の階でエレベーターが止まることを不思議に思っていると、エレベーターのドアが開き、出たところの椅子に誰かがいたのでふと見てみると、ぴみさんとぴみさんの手をしっかりつかんで離さない看護婦さんでした。
私「え…ぴみさん?!」
看護婦さん「お母さんですか?」
私「はい、ぴみさんに幻覚幻聴があると聞いたのですが?」
看護婦さん「幻覚幻聴が見えたり聞こえたりして、怖がっているんです」
私はぴみさんに話しかけました。
私「ぴみさん!ぴみさん!どうしたの?」
私「お母さん来たよ!なにか見えるの?」
ぴみさん「………」
私「返事して!落ち着いて!お母さんの目を見て!」
ぴみさんは名前を読んでもなだめても、ほとんどこっちを見てくれなくて、そわそわキョロキョロと落ち着かない様子でした。
そして、手を繋いでいないと急にどこかに走っていったり、方向転換をすることが多く、行動が危ない感じでした。
今ぴみさんには何が起きているんだろう?!これも川崎病の症状?それとも薬の副作用?
ぴみさんは夜中の真っ暗な病院のガラスの壁を見ると、ガラスの壁になにかが写っていると言い出して、看護婦さんの後ろに隠れながら進もうとしていました。
そして、また目に入った何かを見て、キャー!蛙!といって怖がって逃げようとしていました。
どうやら目に入るものがお化けや蛙に見えるらしいです。
そして、なにか聞こえた!と独り言でモゴモゴ言って怖がったりパニックになったりもしていたので、やっぱり幻聴も聞こえるようです。
こうして、幻覚幻聴をひたすら繰り返して夜中の3時頃まで過ごしていたようなのです。
看護婦さんが話しかけても私が話しかけても耳に入らないようなので、とりあえず落ち着かせてこの状態を止めなければ、エンドレスで続くような状態でした。
夜中の病院はただでさえ怖いのに!
幻覚幻聴がある状態で夜中の病院を歩き回ったら、さぞ色々なものが見えたり聞こえたりしそうです…
私も真っ暗なガラスの壁を見たときはかなり怖かったです…💧
ぴみさんは色々な階をエレベーターを使って逃げ回っていたので、色々な場所を歩き回ることで余計に色々なものが目に入っているような気がしました。
なので、まずは自分の病室に戻すことにしました。
そしてぴみさんがこのような状態なので、以前の大部屋ではなく個室の部屋が用意されていました。
「パニックになってしまっているので、大部屋だと他の方に迷惑になるのと、ぴみさんも個室の方が落ち着くと思いまして、症状が落ち着いたらまた大部屋に戻りましょう」
と言われました。
あー大部屋でどれだけ迷惑をかけたのかな…💧
なんとかぴみさんを個室の病室に連れて行ってベットに座らせました。
全部幻覚でぴみさんが見えているものは全部ウソなんだよ!蛙なんていないんだよ!
と10分近く話しかけていたように思います。
ベッドに座らせてから少しの間は、天井を見て怖がったり蛙がいると言ったりしてパニックになっていましたが、なにもいないよ落ち着いてと言って、ベッドから立ち歩かないようにしたり抱きしめていたら、突然ぴみさんが泣き出して、お母さんと言って私の事を抱き締めてくれました。
そして、そこから落ち着きを取り戻していきました。
この時朝の5時位だったと思います。
そしてそのまま、シングルベッドに二人で寝てしまいました。
私は6時に携帯の目覚ましをかけて…
そして朝の6時になり、
「妹を幼稚園に送り出さないといけないから一旦帰るね!」
「送り出したらすぐにぴみさんのところに行くからね!」
「その間一人で過ごせるかな?」
「何かあったらナースコール押すんだよ!」
「1人でいる間も看護婦さんが来てくれるから大丈夫だよ!」
とぴみさんをなだめて、一旦家に戻りました。